【バスケット】足の使い方でプレイが変わる!
- 2017.04.30
- バスケット
今回は『ミニバスケット』から『ジュニアバスケット』での足の使い方について考えてみたいと思います。
成長期であるこの時期に、足の使い方を意識しないで練習をしてしまうと、身体がその状態で覚えてしまい、中学のプレイに慣れてきた時や大人になってもバスケットを続ける場合、思ったようにプレイができない・結果が出せないといった事や、怪我に繋がる恐れがあるので、気を付けてもらいたい部分です。
ちょっとでも思い当たる節がある人は、足の使い方を意識して練習してみましょう。
つま先と膝の関係
現在、小学生の女子にミニバスケットを教えているのですが、特に身体の使い方にはうるさく言っています。
なぜかというと、女子は男子に比べてやはり身体の作りや筋肉のつき方が違うので男子と同じやり方でプレイしてしまうと怪我に繋がりやすいという点です。
ただ、この『つま先と膝』の関係についてはミニのうちは男子のプレイヤーにも関係してくると思うので是非見て欲しいと思います。
つま先と膝の方向
まず、つま先と膝の方向性についてです。
ディフェンス・オフェンス共に共通しているのですが、『つま先と膝の向いている方向』が揃っているかどうかです。
ディフェンス時の女子に特に多いのが、『つま先が正面を向いているのに膝が内側に入ってしまっている』という状態になります。
膝を開くという行為が『ガニ股』を連想させるのか抵抗がある子がいるみたいです。
ディフェンス時は、オフェンスの瞬時の動きに一歩でまず対応を始めなければなりません。
この時、膝が内側に入ってしまっていると次のようなデメリットが生じます。
・オフェンスの動きに出遅れる為、完全に抜かれてしまう
・バランスを崩し転倒してしまう
・身体が間に合わず、足先・手だけでいってしまいファウルになってしまう
・腰・膝・足首の怪我に繋がる
この様な事が通常に比べて起こりやすくなります。
原因と理由
先ほどあげたデメリットについて、一つずつ説明していきたいと思います。
オフェンスの動きに出遅れる為、完全に抜かれてしまう
ディフェンスはオフェンスに対し、僅かながらでも先にオフェンスの正面に身体を正対した状態で入り込まなくてはいけません。
その為には、胴体部分が足の動きと同時に移動しなくてはならないのですが、オフェンスが縦の動きに対して、ディフェンスは横の動きになります。
膝が内側に入っているということは、横への動きに瞬時に対応できないのです。
床を蹴るように横へ移動する際、例えば右足で蹴って左方向へ移動したいとします。
すると、どうでしょう。左足が内側に入っているので、せっかく蹴った右足の壁になってしまいます。
そうすると、左側へ移動したかった右半身が行く事ができず、身体はオフェンスの動きに反応できないという状態になります。
反応できないということは、完全に出遅れてしまっているのでファウルすらすることなく、スルリと抜かれてしまうのです。
バランスを崩し転倒してしまう
先ほども説明しましたが、半分の膝が壁になってしまうということは、上半身が流れてしまうという状態も作り上げてしまいます。
そうすると、しっかり足で着地することが出来ず身体が倒れてしまいバランスが崩れてしまいます。
もしくは、足が地面に埋まってしまったような感じになり、抜かれたオフェンスを追うように後ろに倒れ込んでしまうといったこともあります。
どちらも、足が反応できずに上半身が流れてしまうという理由から起こります。
身体が間に合わず、足先・手だけでいってしまいファウルになってしまう
出遅れてしまうというところでも説明しましたが、ディフェンスはオフェンスに対して、少しでも早く正面に正対してポジションを取っていなければなりません。
正対するとは、おへそとおへそが向き合っているということです。
半分の膝が壁になってしまっているのですから、動けるのは胸から上の上半身・膝から下の足先だけになってしまいます。
移動にまず持っていきたいおへその胴体部分が置いてけぼりなんですね。
ですから、足先だけで相手を引っ掛けてしまう・手だけ出してしまい、押したり引っ張ったり当たったりしてしまうんですね。
腰・膝・足首の怪我に繋がる
つま先が向いている方向に対して、膝が違う方向へ行こうとするということは、それらを支えている靭帯や筋そして筋肉らを無理に動かすということになります。
同じ方向を向いているものに対し、正常にカバーしてくれているものが違う動きをすると、伸ばさなきゃいけない・違う部分を使わなきゃいけないということになり、膝や足首の靭帯が伸びてしまったり、切れてしまったりする恐れが生じてしまうのです。
膝が入るといった言葉も使いますが、膝がカクッと抜けた感じになることです。
そうすると膝の次に身体を支えている腰に痛みが走ってしまうのです。
足首が内側に入ってしまう恐れも出てきます。
多くなる怪我の種類
・捻挫
・膝靭帯損傷
・有痛性外脛骨(ゆうつうせいがいけいこつ)
・腰痛
•『捻挫』
足首などのある種の靭帯損傷でもあります。
内側・外側・真ん中と様々な部位を捻挫してしまう恐れがあります。
痛めた部位を治し、リハビリ・トレーニングをしなくては再発の可能性は高くなります。
•『靭帯損傷』
膝の外側を支える「外側側副靭帯」(がいそくそくふくじんたい)
膝の内側を支える「内側側副靱帯」(ないそくそくふくじんたい)
膝の中身を支える「前十字靭帯・後十字靭帯」(ないじゅうじ・こうじゅうじ)
これらも安静にして治し、リハビリ・トレーニングが必要となります。
•『有痛性外脛骨』
内側のくるぶしの下あたりにある骨の痛みです。
足首が内側に入るような感じで、足の形が変形してしまい痛みが出てくるものです。
扁平足が原因とも言われています。
当チームでも、卒部した子が中学で、もう一人5年生の子が同じ痛みを発症しています。
二人に共通するのが膝が内側に入るのが直らないという部分です。
完全にこれが原因かは専門家ではないので確証はありませんが、関係しているのではないでしょうか。
•『腰痛』
膝がカクッと抜ける感じから腰に痛みが出る子が多いようです。
どちらかの足をかばったり、どちらかに負担をかけ過ぎてしまうと起こります。
つま先と膝が違う方向を向いているので、上半身だけ変にひねってしまう事もあります
つま先と膝の方向を揃えることを意識する
練習中は特に、つま先と膝が同じ方向を向いて動いているかどうかを確認しながら練習することをオススメします。
ディフェンス時は、横への移動が中心になるかと思いますが、横へ移動する際つま先が進行方向へ向くのならば、膝も進行方向へ向けてあげる。
ここで注意したいのが、『同時に向いているか』が重要です。
向きを変えるにもズレが生じてしまうと、そこにもやはり無理な力が生じてしまうので注意してほしいです。
エンデバーの講習内容を聞いたことのある指導者ならご存知かと思いますが、拇指球を使った練習ですね。
つま先・膝の向きを揃え、いわゆるワイパーのような動きになります。
エンデバー講習内容より引用させていただきました。
これは自宅や他の場所でも練習できる内容になっています。
練習を繰り返し身体に覚えこませましょう。
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まとめ
今回はこの「つま先と膝の関係」についてお話しさせていただきました。
小学生のうちは、楽しむことをメインに指導していきたいところですが、やはりこの時期の基礎を身体に覚えさせるという事が、本当に大事だと思います。
ミニバスケットの試合では強かったのに、中学に入ったら、基礎が出来ていないせいか潰れていく子達をたくさん見てきました。
逆に、ミニでは試合結果はほとんど残せなかったものの、基礎はちゃんとやってきたので中学ではミニで負けた子達から勝利を得ています。
小学校のうちは、楽しませることを忘れない練習をしつつ、将来困らない基礎を盛り込んでいくのが、指導者、そして親の役割だと思っています。
バスケットに限らず、どのスポーツにも共通していることだと思いますので、全スポーツ関係者は、子供達の将来を見据えていけたらいいですね。
日本は、まだまだ子供たち、そしてスポーツにおける環境は決して良いものではありません。
ただ、その置かれた環境の中でもできることはたくさんありますので、その中でまず花を咲かせていきたいですね。
小さな基礎から上達方法まで、情報を発信していきたいと思います。
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